
涌田悠第三歌集
夜に光るおととい買ったゴマ油 あした死んだらなんかかなしい
傾けば瞳に映る天井の生まれてはじめて見るような色
横向きに流れる涙なんになる、こんなときにも重力がある
ちょっとずつ出るおしっこのあたたかく丸めたティッシュに名前をつける
生きているだけが疲れるジャムをぬればジャムの分だけ重くなるパン
にんじんを刻むからだの空洞にポケモンカードを盗まれた夏
思い出を作ってくのがだるくなる知らない街のマックはくさい
鳴り止んだことで鳴ってたことを知るなんの音だかわからない音
燃えるほど電気のスイッチ見つめてた しんだらなにをしようと思う
素裸で座る便座のよるべなくあなたはあなたを助けられない?
月を抱えからだぜんぶで逃げ込んだシャワーカーテンの裏側のよる
サランラップで包む白飯つるつるの死が胃袋をゆっくりつぶす
ひとつぶのへそを宇宙に浮かべてる さみしいなんてだれが言ったの
飲みかけのペットボトルが溜まってく いつかしぬのになんでがんばる
のツイート送信できません私は星屑になりません